筋緊張が異常に高い状態です。筋肉のスムーズな運動を妨げ関節の動きも制限します。足関節の変形や側弯の原因になります。
足関節や足の筋で体重を支えるのに、十分な力を発揮できないと床からお尻を上げるのがとても困難になります。無理に立位をする事で足関節が、内反したり外反したり変形の原因となります。
踵の接地は、足部の安定性に重要な意味を持ちます。装具を履いているから大丈夫?装具の中でも踵が接地していないと足だけではなく膝、股関節、背骨など変形の原因になります。
動かそうと思うも勝手に筋肉が動いたり、つっばったりの反射が入ってしまい思うように手や足を動かすのが難しい事で動きの獲得につながらないのです。
肩なら肩、手首なら手首など分けて身体を動かすのが難しいのはある部位を動かそうとすると他の部位も力が入ってしまったり一緒に動いたりしてしまうからです。そのため分離した運動の獲得がなかなかすすまないのです。
身体が大きくなればなるほど症状は進むので、関節が拘縮して動かしにくい手足が伸びない状態になる前に予防が必要ですが、すでにそのような症状がある場合は、治療が必要です。
うつ伏せから座位の姿勢や四つ這いの姿勢へ!
そこから高這い位へ運動が進めば、どんどん姿勢は不安定になってしまいます。背骨の柔軟な動きと体幹をしっかり使える事で安定します。
この状態をそのままにしておくと、臀部の筋力低下とそれを補うために、ハムストリングスの過緊張が起こってしまい、足が伸びないなどの症状が起きます。
すべての運動の獲得に股関節が安定している事が必要条件となります。股関節は下肢と骨盤をつなぐ車軸と車軸受けのような関係で、股関節が安定していないと骨盤も上手く動かす事ができません。そして腸腰筋などの股関節周辺の筋肉も股関節の安定には重要な役割を担っています。
体幹は姿勢の直立化にとても重要です。体幹が弱いと立位の姿勢が安定しません。下肢のトレーニングをする前に体幹(背部筋、腹部筋)をしっかり使えるようにする事が重要です。
子ども達は自分の身体にとって負担のない動き方で動こうとしています。その動きは正しくない動きかもしれません。リハビリなどで正しい動きに戻されると身体は緊張してしまいます。目標とする動きが難しくなればなるほど身体は緊張して上手く動けなくなります。どこの筋肉にどれぐらいの力を入れたらよいか!について全身に運動指令が上手く送られるような土台作りが大事です。
オペ後は筋力の低下などから一時的に今までできていた事ができなくなります。しびれなどの知覚過敏や感覚障害なども起こる場合があります。
そのためオペ前は筋強化が必要です。またオペ後はオペ痕のケアをする事で瘢痕拘縮(ひきつれ)を予防する事ができます。
身体概念は足が2本、指が5本、頭、顔などの自分の手足の関係や身体構造の理解。身体図式は無意識での筋肉の位置や身体部分の位置関係の理解。身体像は自分自身が身体をどう感じているか、動きが早い遅い、背が高い低いなどの印象を含む事を理解しているかなど、自分の身体を知る事が運動を獲得するのに重要です。
障がいのある子ども達は頭の形がいびつな子が多く、頭の形を整える事で緊張の強いタイプの脳性麻痺の子の緊張の改善が見られたり、てんかん発作が頻回だった子の発作が減少したり、知的面で効果を感じた!などの報告もあります。
足の痙性が強く、歩行時つま先から接地し、常にその状態で歩行、そのため体幹は屈曲、回旋した状態になり、ぶん回し歩行などの代償動作が見られます。
背骨が左右に弯曲した状態で、背骨自体のねじれを伴うことがあります。麻痺のレベルが中等度〜重度のお子様の方が、軽度のお子様より側弯のリスクが高くなります。